- お知らせ
知覚過敏症について
6月に入り、雨の日が増えてきましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか?
雨の日が続くと憂うつですが、あじさいがきれいに咲いているのを見ると梅雨の時期も悪くないなと思います。
すがわら歯科の待合室も、来院された患者様に季節を楽しんでいただけるよう模様替えをしました!
これから夏にかけて冷たい飲み物や食べ物を口にする機会が増えるかと思いますが、冷たいものを口にすると歯がキーンとしみる!と感じたことはありませんか?
それはもしかすると“知覚過敏症”かもしれません。
知覚過敏症とは
本来歯は、エナメル質という硬い組織に覆われているため熱刺激による痛みを感じることはほとんどありません。 しかし、以下のような理由からエナメル質の内側にある象牙質が露出するようになると、象牙質の表面には歯の神経に通じる穴(象牙細管)が開いているため、そこから歯の神経に外部刺激が伝わりやすくなり、しみると感じるようになります。
知覚過敏症の原因
- くさび状欠損
研磨剤が入った歯みがき粉でゴシゴシと横磨きするなど不適切なブラッシングや食いしばり、歯ぎしりによって歯の根元のエナメル質が摩耗することによる。
- 歯肉退縮
加齢変化や歯周病の進行による。
- 歯の酸蝕症
酸性の飲食物などによりエナメル質が溶かされてしまうことによる。
では、知覚過敏が生じているときにはどのように対処すればよいのでしょうか。
ご自宅でできることとしては、
- 正しい歯磨き習慣を身に着ける
強い力でゴシゴシ磨く、かための歯ブラシの使用、などは歯肉を傷つけ歯肉退縮の原因となります。
適切なかたさの歯ブラシを選び、えんぴつ持ちで歯ブラシを持つことで歯に強い力がかかるのを防ぐことができるので、ぜひ試してみてください。
歯みがき粉に含まれている研磨剤は歯垢や着色を落とすのに有効な成分ではありますが、多用するとエネメル質が傷つく原因になり得るため研磨剤の含まれた歯磨き粉の使用はしみる症状があるときは注意しましょう。
歯磨き方法については、歯科衛生士にご相談ください!
- ナイトガード(マウスピース)を使用する
歯ぎしりや食いしばりによる歯の摩耗から歯を守るために有用です。
歯科医院で型取りをして作製することができます(保険適応です)。
- 知覚過敏を抑制する成分の入った歯みがき粉を使用する
硝酸カリウム、乳酸アルミニウムなどの有効成分が配合されているものを継続して使用することが重要です。
うがいをしすぎると有効成分が流れてしまうため、うがいは少量の水で1.2回に留めるようにしましょう。
- 酸性の飲食物の摂り方に気を付ける
酸性の飲食物が長時間お口の中に留まると歯の酸蝕症のリスクが高くなります。
酸性の物をだらだら食べたり飲んだりするのは控えましょう。
歯科医院では知覚過敏を抑制する薬剤を塗布することも可能です。
当院で使用している薬剤は、ハイドロキシアパタイトが露出している象牙質の象牙細管を封鎖することで知覚過敏症を抑制するメカニズムのものを使用しています。
ハイドロキシアパタイトは歯質(エナメル質や象牙質)と同様の成分であるため口腔内で安定しており、体に優しい材料なので安心です。
以上のようにしみる症状がある場合でも様々な対処法があります。
まずは歯がしみる原因を明確にするために、気になる症状があるときは早めに歯科受診をしましょう。
これから梅雨の安定しないお天気が続きますが、体調を崩さないよう健康なお口でしっかりと食事をとって元気に夏を迎えましょう!
歯科衛生士/𠮷田