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2022.11.26
  • お知らせ

歯みがき方法と歯ブラシの注意点

こんにちは。歯科衛生士の木村です。

紅葉も終わりを迎え、少しずつ冬の訪れを感じます。
朝晩の冷え込みも厳しくなってきました。体調管理もより一層気をつけてくださいね。

皆さん、毎日歯磨きをすると思いますがどのように磨いているでしょうか?
「いつも長い時間磨いているのに汚れが取れていない…どうして?」
そう感じている方もいらっしゃると思います。
いくら時間をかけても自分に合う磨き方をしていないと汚れがとれないのです。
今回は歯磨きの方法についてお話したいと思います。

たくさんの歯みがき方法

歯みがきの仕方には様々な種類があることをご存じでしょうか?
歯ブラシの角度や動かし方によって歯垢除去に効果的なのか、歯ぐきマッサージに効果的なのかが変わってきます。

歯垢除去を目的とした歯みがき方法

スクラビング法

歯に対し歯ブラシを直角にあて、横に小刻みに動かす方法。
細かく動かすことにより、歯面や奥歯の噛む面の、歯間部の汚れを落とすのに効果的です。
一般的な磨き方で、健康な歯ぐきの維持や軽度の歯肉炎の方、
歯列不正や矯正装置がついている方におすすめです。

1歯ずつのたて磨き

歯ブラシをたてにして、前歯を中央と両脇の3面に分けて磨く方法です。
前歯は平面でなく両サイドは丸みを帯びた形状をしており、スクラビング法を用いてもサイドの歯垢はとりきることができません。この磨きにくい部分に有効なのが1歯ずつのたて磨きです。歯が重なって磨きにくい方にはこの技法がおすすめです。

※歯間部の歯垢除去にも1番効果的ですが、歯ブラシで100%とりきることはできないので+αで、フロスや歯間ブラシを使用するとよいでしょう!

フォーンズ法

上下の歯を軽くかみ合わせて、歯ブラシの毛先を歯面に直角にあて、奥歯から前歯へ1本ずつ、小さな円を描きながら横に移動させて磨く方法です。
歯面の歯垢除去ができますが、歯間部の歯垢除去効果は低いので+αでフロスや歯間ブラシを使用しましょう。
簡単な歯磨き方法なのでお子様や、細かい作業が不自由な方におすすめです。
ですが、毛先が開いている歯ブラシや、硬い歯ブラシで行うと、歯ぐきが傷付いてしまうので注意が必要です!

歯肉マッサージ効果のある歯みがき方法

バス法

歯ブラシの毛先を45°の角度で歯と歯ぐきの境目にあて、細かく優しく磨く方法です。
歯ぐきに少しあてることでマッサージ効果も期待できるので、歯ぐきが腫れている方や歯周病の方におすすめです。

ですが強い力で磨いてしまうと歯ぐきを傷つけたり、歯肉退縮の原因になるので、150~200gほどのやさしい力で磨きましょう!

ローリング法

歯ブラシの脇を歯面にあて、歯の先端に向かってクルッと回転させる歯みがき方法です。
歯ぐきのきわの歯垢の除去効果は低いですが、マッサージ効果は高いのでスクラビング法などと組み合わせて行うとよいでしょう!

スティルマン法

歯ブラシの当て方はローリング法と同様ですが、歯ブラシの毛先を歯の根元にあてて、数回振動を加える方法です。
プラーク除去効果は期待できないですが、マッサージ効果は高いです。

歯みがきの第一の目的は歯垢除去です。

基本的にはやさしく、細かくみがくスクラビング法を極めることが重要です。
そして+αで、より細かく磨ける1歯ずつのたて磨きや、歯ぐきをひきしめる効果のあるバス法を取り入れて歯みがきを行いましょう。一人一人のお口の中の状況や・年齢・体の状態にあった歯磨きを行うことによって、より一層効果が表れるのです!

ですが、歯ブラシの状態や持ち方や状態がよくなければその分効果も下がってしまいます。

歯ブラシの注意点!

強い力で磨かない

強い力でゴシゴシ磨いてしまうと、歯ぐきが傷ついたり歯肉退縮や摩耗の原因となってしまいます。

歯ブラシは約1ケ月程で交換しましょう

歯ブラシは毎日使うものですので、だんだん毛先が開いてしまいます。
毛先が開くと歯垢除去率が下がってしまう上に、弾力性が失われ歯ぐきを傷つけてしまうのです。
他にも、古くなった歯ブラシは細菌が増殖するので
衛生面でも、歯ブラシは定期的に新しいものに交換しましょう。

正しい持ち方は?

えんぴつを持つように握るペングリップ

手の平で握るようにもつパームグリップ

歯ブラシの基本的な持ち方はこの2つ。おすすめは、ペングリップです!

パームグリップはしっかりと持つことができ、力が入りすぎてしまうことがありますが、ペングリップだと余計な力が入らず細かく動かせるので、しっかり磨くことができます。

何年も同じ持ち方をしているとクセづいてしまい、ペングリップに変えて歯みがきを行うのは慣れるまで難しいと思いますが「ふだん強い力で磨いてしまう…」「歯肉退縮が気になる…」そのような方はまず持ち方を見直してみてはいかがでしょうか?

毎日行う歯磨きで、5年…10年後のお口の中の状態も変わってきます。
年を重ねてもおいしく楽しく食事をするためにもお口の中の状況を把握し、自分に合った歯みがき方法を行うことが大切です。

当院ではマンツーマンで歯みがきの指導も行っています。
少しでも気になることがあればお気軽にお声掛けください♪